あなたの歯茎は何色?色からわかる「黒ずみの本当の原因」と解消法
ふと鏡をのぞいたとき、歯の白さよりも「歯茎の色」に目がいったことはありませんか?
実は、歯茎の色は見た目の印象だけでなく、体のコンディションを映す“健康のバロメーター”でもあります。
ほんのりピンクの歯茎は血流がよく健康的なサイン。
一方で、黒っぽく見えたり赤みが強かったりする場合は、生活習慣や炎症の影響が潜んでいることがあります。
目次
Step1:歯茎の色をチェックしてみましょう
人の歯茎の色は、生まれつき・体質・日々の生活で変わります。
食生活、血液の巡り、ホルモンの変化、睡眠不足やストレスも影響します。
つまり、歯茎の色は「心身の状態」を静かに教えてくれるサインなのです。
タイプA:全体的に茶色や黒みを帯びている
歯茎が全体的に濃い色をしている場合、メラニン色素が多く存在していることが原因です。
メラニンは外的刺激から粘膜を守る役割を担っているため、病気ではありません。
ただし、喫煙・強すぎるブラッシング・口呼吸などが続くと刺激が増え、時間とともに色が深く見えるようになります。
「前より歯茎の色が濃くなった」と感じるなら、メラニンの沈着が進んでいるサインです。
審美的に気になる場合は、ガムピーリングという安全な方法で明るさを取り戻せます。
タイプB:一部分だけが黒っぽい
歯の根元や歯茎の一部が黒ずんで見える場合、金属の影響や血流の滞りが考えられます。
古い金属修復物から微量の金属成分が長年かけてしみ出すと、
その成分が歯茎に沈着して黒ずんだように見えることがあります(メタルタトゥーといいます)。
また、炎症や歯周病が進行して血の巡りが悪くなると、酸素不足によって歯茎が紫がかった暗い色に変化することもあります。
放置すれば、歯を支える骨が少しずつ減り、歯が動く・噛みにくいなどのトラブルに発展するおそれがあります。
タイプC:黒い点やシミが点在している
黒い斑点が見られる場合は、金属修復物の破片や微粒子が歯茎の組織内に取り込まれているケースが多いです。
体への悪影響はほぼありませんが、見た目が気になる場合は歯科医院で除去可能です。
タイプD:赤く腫れたように見える
歯茎が赤く見えるのは、炎症によって血流が増加しているサインです。
磨き残しによるプラークや歯石が原因で、初期の歯肉炎に見られることが多くあります。
思春期や妊娠中などホルモンバランスが変動する時期にも一時的に赤みが強くなることがあります。
早期であれば、正しい歯磨きと歯科でのクリーニングで回復が可能です。
しかし、放置すると炎症が進み、腫れや出血、口臭の悪化を引き起こします。
Step2:歯茎の色にまつわる誤解と真実
- ❌「美白歯磨き粉で歯茎も明るくなる」
→ 美白歯磨き粉は歯の表面の汚れを落とすもので、歯茎の色素には作用しません。 - ❌「黒ずみは放っておいても平気」
→ メラニン由来の黒ずみなら問題ありませんが、金属沈着や炎症が関係している場合は注意が必要です。
見た目で判断せず、歯科医による診断を受けましょう。 - ❌「ピーリングを一度すればずっときれいなまま」
→ 喫煙や紫外線、強い刺激が続くと、再びメラニンが生成されます。
施術後も禁煙や正しいケアを続けることで、明るい状態を保てます。
Step3:歯科医院での主な治療法
- ● メラニン沈着が原因の場合
- ホワイトエッセンスのガムピーリングは、薬剤やレーザーを使ってメラニンを含む表面層を除去する方法です。
1〜2週間で新しい皮膚が再生し、自然なピンク色を取り戻せます。
- ● 金属が原因の場合
- 古い金属修復物をセラミックやジルコニアなど金属を使わない素材に交換します。
アレルギーの心配が減り、見た目も自然になります。 -
- ● 炎症が原因の場合
- 歯石除去・歯面清掃・ブラッシング指導を行い、炎症を鎮めて血流を整えます。
状態が進んでいる場合はレーザーや再生療法を併用します。
Step4:毎日の習慣で守る「きれいな歯茎」
- 禁煙を心がける:たばこは黒ずみの最大要因
- ブラッシングは優しく:強くこすらず、境目を丁寧に
- 定期的に歯科へ:3〜6か月ごとのプロケアで健康維持
- 生活リズムを整える:睡眠・食事・ストレス管理が血流を支えます
まとめ:歯茎の色が教えてくれること
歯茎の色は、見た目の美しさと健康の両方を映す鏡です。
黒ずみや赤みの原因はさまざまですが、適切なケアでほとんどが改善可能です。
「歯茎の色が気になる」「前よりくすんだ」と感じたら、早めに歯科医院で相談してみましょう。
当院では、科学的根拠に基づいた治療と丁寧なカウンセリングで、一人ひとりの笑顔に寄り添ったサポートを行っています。
健康で明るい歯茎は、自信ある笑顔の土台です。
当院は大阪市梅田、グランフロント大阪南館にある歯科医院です。ホワイトエッセンスのメニューも取り扱っており、歯茎ピーリングを受けていただくことで気になる歯茎の黒ずみも改善可能です。ぜひ一度無料相談にお越しください。
■歯茎ピーリング
内容:専用溶剤を使用して歯茎のメラニン色素を除去します。
費用(自費):11,000円(税込)
回数:1回
副作用・リスク:個人差がありますが、施術後に痛みが生じる場合があります。
[施術の注意事項]
・黒ずみの程度によっては数回施術をお受けいただくことをおすすめしています。
・効果の出方は黒ずみの程度、歯ぐきの質により個人差があります。
・施術中、わずかにピリピリすることがあります。
・高血圧、糖尿病、血が止まりにくいなどの全身疾患をお持ちの方や妊娠中、授乳中の方、アルコール類やフェノール類にアレルギーをお持ちの方はお受けいただけません。
・施術後歯ぐきが白くなり、これ(カサブタ)が剥がれ落ちたときに歯ぐきが美しいピンク色になることが期待できます。
・かさぶたが剥がれるまで1~2週間程度かかります。
・かさぶたを無理に剥がさないでください。
・施術後2~3日の間、歯磨きの際に痛む場合がありますが、長く続くものではありません。
・施術部位は歯ブラシが強く当たらないよう気をつけてください。
・施術後はうがい薬を用い、お口の中を清潔に保ってください。
[参考文献]
・Monteiro LS, et al. Aesthetic Depigmentation of Gingival Smoker’s Melanosis Using Carbon Dioxide Lasers. 2015.
・Sasaki R, et al. Gingival amalgam tattoo. 2023.
・StatPearls: Rathee M. Gingivitis. 2023.